怪盗グルーのミニオン危機一髪(Despicable Me 2)

"タイトルとキャラクター"

 


『怪盗グルーのミニオン危機一発』予告編 - YouTube

 

就職活動での最初の関門といえばエントリー・シート(以下、ES)。このESっていうのは履歴書みたいなもので、学生時代に頑張ってきたことなどを書くものなんですが、よくOB・OGに添削してもらうことがありました。その際に僕がよく言われた一言って、「君のキャラクターが見えない」、なんです。もしかしてキャラなし!?なんて思った方もいるでしょうが、これが以外と難しいんです。今はもう突破した関門ですが、これがまた小慣れてくると次は「筋が通っているけど、取り繕ってない?」なんて言われてしまうので、やっぱり就活は大変です。

 

さてさて、今回観た作品は最新作が話題となっているミニオンシリーズの第2弾、"怪盗グルーのミニオン危機一髪"です。あの黄色いちっさくて愛くるしいやつがミニオンです。

 

ざっと1作目のストーリーを書いておくと、

悪党であるグルーとミニオン、そして孤児の少女3人組がぶつかりながらもいい関係を築いていく〜というものです。本当にざっとしか書いていません。

 

そして今回のお話はというと、3人の少女と仲睦まじく暮らしていたグルーの元に、悪党を倒す組織から力を貸してくれ〜と依頼が入り、グルー、ミニオン、3人の少女、そして今回登場となるルーシーと力を合わせて悪を倒す、って感じです。

 

ではなぜ今回のタイトルがキャラクターについてかというと、原題とグルーの関係性が素晴らしいからなんです。そして邦題はやっぱり微妙です。

 

Despicable (形) 卑しむべき

 

そう、まさにこのグルーのことなんです。1作目では大人としての愛を、2作目では自分自身の愛について問題を抱えています。ちょっと、いやかなり残念なグルーが成長する物語であって、ミニオンは脇役でしかないんです。この作品ではタイトル通り、グルーにすごく焦点があっていて、グルーの過去のトラウマであったり、心理的な描写が映画に思いっきり出ています。素晴らしく見やすいですし、小さい子でも難なく理解できるはずです。

 

このグルーに焦点がばっちりあっているので、他のキャラクターは本当に脇役になっていて、余計な時間を使わせない。きっちりと忠実にグルーに焦点が当たっています。

 

日本での映画のマーケティング方法が残念です。愛されるキャラクターは確かに大事だと思いますし、原題通り訳すと意味がわからない映画になるってこともわかります。でももっといいタイトルなかったのかなあなんてよく思います。"ベイマックス"なんてのは非常に残念な例で、日本ではラストシーンも変わってしまっています。

製作者の意図をもっと汲んでもいいのでは〜なんて大学生ながらに思います。

 

3作目となる"ミニオン ズ"は脇役にスポットを当てたスピンオフ映画のように感じていますが、非常に気になる愛くるしさをもってます。キャラクターとタイトル。切っても切り離せない関係にある気がします。