サイダーハウス・ルール(The Sider House Rules)

"居場所"

 


サイダーハウス・ルール - 予告編 - YouTube

 

最近は8月にもかかわらず涼しい日が続きますね。北海道出身の身として、嬉しい限りです。東京に来て4年目と言えど、この暑さにはいつまでたっても慣れることがありません。「郷に入っては郷に従う」とはよく言われますが、僕の体は従わないようです。

 

はい、そんな今回観た作品は「サイダーハウス・ルール」。孤児として生まれ、孤児院という狭い世界で育った少年が、外の世界に出る。簡単に言えばこんな感じです。主演には、サム・ライミ版「スパイダーマン」のトビー・マグワイア。脇を固めるのはマイケル・ケインになんとシャーリーズ・セロン。監督は「ギルバート・グレイプ」や「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」のラッセ・ハルストレムという人です。大好きな監督さんです。

 

んー、なんと感想を書いていいかわからなくなるのがこの監督。とりあえず、見えない愛みたいなものをすごく映像から、台詞から、動きから感じさせるのがうまいです。「ギルバート・グレイプ」も「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」もしかり。優しい映像というか、のほほんとした映像というか。そんな雰囲気がたまりません。

しかしこの監督、いいな!って思う点は他にあります。大事なことを気づかせてくれる(くれてそうな気がする)点です。というか心に残る台詞があるんです。僕にとってはの話ですが。

 

ちなみに今回感じたのはざっとこんな感じ。

・規則は誰のためにあるのか

・男女の違い

・生きてるだけで救い

 

この映画のタイトルにもある通り、「規則」というものにかなり焦点が当たっています。「人工中絶の禁止」という規則、「サイダーハウス」の規則。誰のためにあって、それは何のためにあるのか。郷に入っては郷に従うとは誰のためにある言葉であり、規則なのか。そんなところに焦点が当たっています。

2点目の男女の違いは飛ばします。

そして最後の点。3人がトラックに乗っているときに、マイケル・ケインが言う台詞。「生きてるだけでいいではないか」のようなニュアンスでした。その台詞、言葉がすごく残ってます。見たらわかります。

 

はい、考えたことはこんな感じです。

キャストに関しては、マイケル・ケインが最高でした。新バットマンシリーズでの執事役で見せた優しさの溢れ出る感じとは少し違いますが、現実を見ながらも大きな愛で見守っている。最高にかっこよかったです。シャーリーズ・セロンは「マッド・マックス」に出演して強い女性像になってきていると思いますが、この作品ではすごく女性的でよかったです。

主演のトビー・マグワイアは、「スパイダーマン」で有名になったものの、今回の方が作品にあっていてよかったなと思います。

 

思考を言葉に変える作業の難しさをつくづく感じる今日この頃ですが、ちょっとずつ精進しようと思います。